本会は、賛助会員やBIZCOLI会員の交流の場として、毎年「九経調交流会」を開催しています。
本年度は、埼玉大学経済経営系大学院の教授で経営学者の宇田川元一氏をお招きします。講演では、著書『企業変革のジレンマ』出版後の研究から得られた新しい軸をお示しいただきます。
「皆、真面目に働いているのに、新たな価値を生み出すことがなかなか難しい。 昨年、私は『企業変革のジレンマ――「構造的無能化」はなぜ起きるのか』を上梓し、本の中で今日の企業変革の論点は「組織の慢性疾患」に取り組むことだと述べました。そして、その症状の背後にある複雑な問題へとアプローチすることが変革の鍵だと考えています。
では、慢性疾患に対処するだけでなく、その先に私たちはどんな経営の姿を描くべきなのでしょうか。2025年の最後にあたり、新たな年を迎える今こそ、経営とは何かを改めて問い直したいと思います。矛盾を常に内包しながらも、人と人との関係性や創造性に基づいた新たな人間観から価値を創造する営み、その可能性を考える時間としたいと思います。」