出版社：日経BP　日本経済新聞出版本部　 著者：深尾三四郎　クリス・バリンジャー

発行：2020年10月

自動車は、もはやヒトやモノを運ぶ車両としてだけでなく、センシングしたり、通信したりと、ネットワーク上の端末装置として捉えられるようなっている。自動車がもたらすデータは、機械学習や人工知能にとって、非常に価値のあるものとなりつつある。一方、2000年代後半に登場したブロックチェーンも進化を続け、金融領域の枠から拡がりつつあり、すべての存在が安全なデジタルIDを有して、自立的な取引を可能とする。自動車の未来については、自動運転にスポットが当たりがちですが、本書では、自動車が近い将来持ちうる機能である「自律型決済」に着目し、ブロックチェーンによってもたらされる新しい経済圏について展望している。裾野が広いと言われる自動車産業であるが、ブロックチェーンと結びつくことによって、さらなる拡がりを期待することができる。

事業開発部次長　平田エマ
表紙は日本経済新聞出版サイトから引用